Japanese
English
境界領域
頸動脈内膜損傷の診断にMDCTが有用であった頸部刺創の1治験例
Diagnostic multidetector-row computed tomography usefulness in intimal carotid artery cervical stab wound:a case report
遠藤 慎一
1
,
奥野 憲司
2
,
小林 博雄
3
,
小川 武希
2
,
幕内 晴朗
4
Shinichi ENDO
1
1石岡循環器科脳神経外科病院心臓外科
2慈恵会医科大学病院救急医学科
3石岡循環器科脳神経外科病院
4聖マリアンナ医科大学心臓血管外科
キーワード:
multidetector-row computed tomogramphy(MDCT)
,
頸部刺創
,
頸動脈損傷
,
緊急手術
,
一時シャント
Keyword:
multidetector-row computed tomogramphy(MDCT)
,
頸部刺創
,
頸動脈損傷
,
緊急手術
,
一時シャント
pp.1159-1162
発行日 2010年8月20日
Published Date 2010/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103162
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:56歳の女性.統合失調症で通院歴がある.自己の頸部を包丁で刺し,救急車で来院した.大量の皮下気腫があるため気管損傷が疑われ,刺創部は血腫で止血されていたが,血管損傷の可能性も高いと判断した.損傷状態の検索のためMDCTを行った後,直ちに手術室に搬送し,緊急手術のため全身麻酔を開始した.この時点でMDCTの結果が得られ,頸動脈の内膜損傷があることがわかり,頸動脈修復術と気管縫合術を行った.手術時の肉眼的所見のみでは頸動脈損傷を診断することは困難であった.画像構成に時間がかかるMDCTの緊急症例における有用性について検討した.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.