私の工夫―手術・処置・手順
根部結紮を併用する痔核硬化療法(L・ALTA)
出口 浩之
1
Hiroyuki DEGUCHI
1
1ときわ病院外科
pp.1014-1015
発行日 2010年7月20日
Published Date 2010/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103128
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【はじめに】
Aluminum potassium sulfate tannic acid hydrate(ジオン®)による痔核硬化療法(ALTA)は今や内痔核疾患に対して第1選択の治療法になりつつあり,一般的には4段階注射法として周知され,良好な治療成績が報告されている.反面,徐脈1,2)に代表される心血管系の副作用や直腸潰瘍からの出血・狭窄などの有害事象も報告されている3,4).前者は主としてジオンの注入量とその速度に影響を受け,後者は過度の注入量と不適切な部位への注入が原因と考えられる.
筆者はこれらを防ぐための方法として4段階注射法の第1段階注射に代えて,痔核上極の上直腸動脈流入部の結紮を併用したALTA療法(ALTA with ligation:L・ALTA)を行っているので,その結果を報告する.
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