Japanese
English
臨床報告
術前CT検査が有用であった大網裂孔ヘルニアの1例
Preoperative computed tomography(CT)proving abdominal CT scan was useful in a case of transomental hernia
日比 康太
1,2
,
白 京訓
1
,
鈴木 隆文
1
,
松山 秀樹
1
Yasuhiro HIBI
1,2
1明理会中央総合病院外科
2板橋中央総合病院外科
キーワード:
内ヘルニア
,
大網裂孔ヘルニア
,
CT検査
,
術前診断
,
腹腔鏡
Keyword:
内ヘルニア
,
大網裂孔ヘルニア
,
CT検査
,
術前診断
,
腹腔鏡
pp.907-911
発行日 2010年6月20日
Published Date 2010/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103107
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要旨:大網裂孔ヘルニアは比較的稀な疾患であり,術前診断が困難とされている.今回われわれは,術前CT検査が有用であった症例を経験したので報告する.症例は50歳,男性.腹痛,嘔気を主訴に近医からイレウスの疑いで紹介となった.開腹の既往はなく,受診時に腹部膨満を認め,腹痛の増強もあったためCTを施行した.CT上,腹水および右上腹部の腹側に小腸の拡張像と腸間膜の集束像を認め,大網裂孔ヘルニアによる絞扼性イレウスの疑いで緊急手術を施行した.約70cmの回腸が大網裂孔をヘルニア門として脱出し,嵌頓,絞扼していたため小腸部分切除術を施行した.開腹歴のないイレウスにおいても本症を念頭に置く必要があると思われた.
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