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特集 癌外科治療の日本と海外との相違点
大腸癌肝転移治療の日本と海外との相違点
Differences in Japanese and overseas treatment strategies in colorectal metastases to the liver
田中 邦哉
1
,
遠藤 格
1
Kuniya TANAKA
1
1横浜市立大学大学院医学研究科消化器・腫瘍外科
キーワード:
大腸癌肝転移
,
治療
,
肝切除
,
化学療法
Keyword:
大腸癌肝転移
,
治療
,
肝切除
,
化学療法
pp.796-806
発行日 2010年6月20日
Published Date 2010/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103084
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要旨:わが国では大腸癌自体が低率で原発性肝癌が高率であった事情を反映し,大腸癌肝転移に対する外科治療は海外に遅れをとってきた.現在でも,新規薬剤のドラッグラグといった問題により周術期化学療法も含め,海外データの追従に終始している印象がある.
わが国の肝臓外科の高い技術レベルを駆使し,局所化学療法なども応用した集学的治療を展開して,オリジナリティのある臨床研究を行うことが独自のストラテジーの確立に重要である.このためにも大腸・肝臓外科医による積極的な多施設共同研究が必須であり,現在,肝胆膵外科学会ならびに大腸癌研究会が合同で,レトロスペクティブあるいはプロスペクティブな研究を企画中である.本領域におけるわが国発の海外へのエビデンスの発信が強く望まれる.
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