特集 特集肝胆膵外科におけるConversion Surgery
Ⅱ.各論 2)大腸癌肝転移に対するConversion Surgery
楳田 祐三
1
,
吉田 龍一
1
,
杭瀬 崇
1
,
吉田 一博
1
,
藤原 俊義
1
,
八木 孝仁
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科
キーワード:
大腸癌肝転移
,
Conversion
,
肝切除
Keyword:
大腸癌肝転移
,
Conversion
,
肝切除
pp.1427-1434
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001855
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大腸癌において,肝臓は最も頻度が高い遠隔転移臓器であると同時に,肝転移進行によりessential organである肝臓の機能不全をきたし,その大腸癌患者の予後を規定する。大腸癌肝転移に対する肝切除は,治癒・予後の延長が期待できる強力な治療法として,その地位は揺らぎない。そんな肝転移も診断時に多発病変や重要血管への浸潤といった高度な進行により切除不能と判断されることは少なくない。近年の目覚ましい化学療法の進歩によって,劇的な腫瘍縮小が得られ,肝切除へと持ち込むこと(conversion)が可能となり,こうしたConversion Surgeryの予後は良好であることがわかってきた1)。本稿では,大腸癌肝転移に対するConversion Surgeryの概略を述べるとともに,最近のわれわれの取り組みを紹介する。
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