Japanese
English
臨床報告
腸重積の大腸内視鏡整復直後に術前CT診断を行い,腹腔鏡補助下切除を施行した盲腸癌の1例
A case of intussusception due to cecal cancer MDCT-diagnosed immediately after colonoscopy and treated by laparoscopy-assisted surgery
山岡 延樹
1
,
宮川 公治
1
,
矢田 善弘
1
,
相良 幸彦
1
,
藤原 淳
2
Nobuki YAMAOKA
1
1西陣健康会堀川病院外科
2西陣健康会堀川病院内科
キーワード:
腸重積
,
大腸癌
,
CT colonography
,
内視鏡下手術
Keyword:
腸重積
,
大腸癌
,
CT colonography
,
内視鏡下手術
pp.155-159
発行日 2010年1月20日
Published Date 2010/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102953
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要旨:盲腸癌から発症した腸重積の1症例を報告する.大腸内視鏡下に整復を行い,その直後にmulti-detector row CT(MDCT)を撮像した.この画像情報からCT colonographyを作成することで注腸造影を省略し,再構築3D画像で腫瘍と支配血管との関係を明らかにしたうえで効率的な術前診断を行った.本来の解剖に復した状態で時期を逸することなく病変を評価できる意義は高いと考えられた.腹腔鏡下手術による腸重積盲腸癌の報告は本例が5例目である.術中の腸重積整復には口側腸管の牽引に加えて肛門側腸管をチェリーダイセクタで愛護的に押す方法が有効であった.整復後は通常の右結腸切除(D3)を行ったが,整復を先行したほうが慣れた視野で脈管処理などを行い得るため安全性が高いと考えられた.
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