カラーグラフ エキスパート愛用の手術器具,手術材料・16
下大静脈再建に愛用の手術器具・材料
有井 滋樹
1
Shigeki ARII
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科肝胆膵・総合外科
pp.613-617
発行日 2010年5月20日
Published Date 2010/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103048
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はじめに
消化器外科領域において下大静脈再建は,癌腫が下大静脈(IVC)に浸潤し,その壁を合併切除する際に施行される術式である.ただし,IVCが完全に癌の浸潤のために閉塞し,側副血行が十分に発達しているときには再建は必ずしも必要ではない.筆者の経験では下大静脈肉腫において切除のみで再建を行わなかった症例を経験している.再建方法としては,壁の単純縫合閉鎖,パッチグラフトによる再建,人工血管による分節的置換がある.また,再建に際しては循環動態を維持する工夫が必要となる.
本稿では,本術式に際して筆者が使用している手術器具・材料と,循環動態維持の工夫について筆者の経験を述べる.
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