勤務医コラム・3
避けて通れぬhemo
中島 公洋
1
1慈仁会酒井病院外科
pp.1100
発行日 2009年8月20日
Published Date 2009/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102660
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卒業して何年かすれば,appeとherniaについては皆さん自分なりのスタイルを確立していると思いますが,hemoはどうでしょうか? 痔核のみならず,裂孔や肛囲膿瘍~痔瘻,はたまた脱肛といろいろあって苦労しているのではないでしょうか.私は21年間大学病院と国立病院にいておしり関係にはほとんど縁がなく,当院に来て苦労しています.おしりの世界は深く広いので,一朝一夕にはうまくいかず,経験を積むしかないようです.特に痔瘻は難しくて大変ですが,seton法を覚えて以降,「1回で決めようなどと思わず外来でゆっくりやっていこう」という気持ちになり,幅が拡がったように思います.
裂肛ではsimpleな慢性裂肛+見張りイボの症例,脱肛はThiersch+三輪Gant法で処理できる症例に限って手を出し,それ以上の症例は専門家に紹介するのが得策だと思います.この2つは症例が少ないので,ふつうの外科医が上手にこなすには相当の期間が必要だと思います.
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