カラーグラフ エキスパート愛用の手術器具,手術材料・6
ラジオ波
別府 透
1
,
石河 隆敏
1
,
小森 宏之
1
,
堀野 敬
1
,
馬場 秀夫
1
Toru BEPPU
1
1熊本大学大学院医学薬学研究部消化器外科学
pp.733-738
発行日 2009年6月20日
Published Date 2009/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102582
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はじめに
ラジオ波は主に肝臓外科の領域で,肝癌のラジオ波凝固療法(radiofrequency ablation:以下,RFA)や肝切離の際のpre-coagulationに使用されている1~5).RFAは小肝細胞癌に対する低侵襲治療として経皮的,腹腔鏡や胸腔鏡による内視鏡下,開腹(開胸)などの様々なアプローチが行われている.最近では大型肝細胞癌や転移性肝癌,さらには肺,骨,副腎などの腫瘍にもその適応が拡大されつつある6,7).一方,肝切除における大量出血や同種血輸血は手術侵襲の増大や予後の悪化をもたらすため,出血のコントロールは重要な課題である.Pre-coagulationは特に内視鏡下肝切除や肝硬変症例の肝切除例で有用性が高い.
本稿では,われわれが愛用しているCool-tipTM RFシステム(タイコ ヘルスケア ジャパン)を中心にラジオ波に関連した手術器具の特徴と使い方のコツをまとめる.
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