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臨床研究
高齢者胃癌症例に対する術前免疫経腸栄養剤投与の効果―高齢者(80歳以上)と80歳未満の症例の対比を含む
The effect of immunonutrition on distal gastrectomy in elderly patients
甲谷 孝史
1
,
堀内 淳
2
,
渡部 祐司
2
,
河内 寛治
2
Takashi KOHTANI
1
1宇和島市立吉田病院外科
2愛媛大学医学部第2外科
キーワード:
高齢者胃癌
,
immunonutrition
Keyword:
高齢者胃癌
,
immunonutrition
pp.531-536
発行日 2008年4月20日
Published Date 2008/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102103
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はじめに
近年,平均寿命の延長とともに高齢者の手術が増加している.高齢者は各種臓器の予備能力が低下しており,術後合併症が発生しやすいといわれている1).この合併症併発は,予後の悪化のみならず医療費増加などを引き起こす.すでに欧米では,消化器癌手術において免疫経腸栄養剤の術前投与で術後の感染性合併症発生率を低下させ,入院期間を短縮したなどの有用性が報告されている2~5).しかし,わが国では免疫経腸栄養剤投与の有用性は確立されていない.このため,われわれは高齢者胃癌症例に術前に免疫経腸栄養剤の投与を行い,投与の有無による認容性や感染性合併症発生率などに対する有用性を無作為比較試験で検討した.さらに,術前免疫経腸栄養剤投与における高齢者(80歳以上)症例と80歳未満症例との感染性合併症発生率などの対比を行った.
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