Japanese
English
臨床報告・1
開腹術によって病悩期間が短縮できた,Yersinia感染症に合致する腸間膜リンパ節炎の1例
A case of mesenteric lymphadenitis, compatible with yersiniosis, in which the duration of illness was shortened by laparotomy
遠藤 秀彦
1
,
松田 望
1
,
遠野 千尋
1
,
佐藤 一
1
,
中村 眞一
2
Hidehiko ENDO
1
1岩手県立千厩病院外科
2岩手医科大学中央臨床検査部臨床病理部門
キーワード:
Yersinia感染症
,
腸間膜リンパ節炎
,
急性虫垂炎
Keyword:
Yersinia感染症
,
腸間膜リンパ節炎
,
急性虫垂炎
pp.443-446
発行日 2008年3月20日
Published Date 2008/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102083
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
Yersiniaはグラム陰性桿菌で腸内細菌科に属しており,Yersinia感染症はY. pseudo-tuberculosisとY. enterocoliticaの2種類によるものに分類されている.小児急性胃腸炎におけるYersinia感染症の割合は10%以下とされており1,2).多くの症例は軽症で経過するが,ときに腸重積症や血管炎症状などの重篤な症状を呈する場合があるので注意を要する1,3~5).また,急性虫垂炎との鑑別にも苦慮することがある6~9).
今回,われわれは開腹術により良好な経過を得られた,Yersinia感染症が示唆された腸間膜リンパ節炎の1例を経験したので報告する.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.