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特集 機能温存手術のメリット・デメリット
胃癌(幽門側胃切除)に対する機能温存手術のメリット・デメリット
Fuction-preserving surgery for gastric cancer
長尾 二郎
1
,
炭山 嘉伸
1
,
中村 陽一
1
Jiro NAGAO
1
1東邦大学医学部外科学第3講座
キーワード:
幽門輪保存胃切除術
,
空腸囊間置法
,
胃切後合併症
Keyword:
幽門輪保存胃切除術
,
空腸囊間置法
,
胃切後合併症
pp.25-28
発行日 2008年1月20日
Published Date 2008/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101995
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要旨:幽門側胃切除に伴う胃切後障害にはダンピング症候群,術後貧血,胆石形成,残胃炎,逆流性食道炎などがある.これらの合併症対策として,M,L領域の限局性の早期胃癌症例に対しては幽門輪保存胃切除術(PPG)が行われる.また,進行癌や早期癌でも幽門輪に近いPPGの適応外症例に対しては定型的な幽門側胃切除術が行われるが,その再建法として一般的なBillroth-Ⅰ法のほか,機能温存目的にRoux-Y再建法,空腸間置法,double-tract法などが行われている.われわれは(1)より生理的な十二指腸経路,(2)胆汁逆流対策としての空腸間置,(3)食物貯留能の確保を目的として,空腸囊作製を兼ね備えた空腸囊間置法(DPI法)を機能温存再建法として行っており,本稿ではそのメリット・デメリットについて述べる.
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