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特集 癌化学療法レジメンの選択とその根拠:消化器癌
消化器癌化学療法における新規抗癌剤の開発状況と市販後評価
New anti-cancer drugs
大柳 文義
1
,
長島 文夫
1
,
佐々木 康綱
1
Oyanagi Fumiyoshi
1
1埼玉医科大学臨床腫瘍科
キーワード:
新規抗癌剤
,
結腸・直腸癌
,
胃癌
Keyword:
新規抗癌剤
,
結腸・直腸癌
,
胃癌
pp.1029-1033
発行日 2003年8月20日
Published Date 2003/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101467
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はじめに
消化器癌に対する化学療法は1957年に5-fluorouracil(5-FU)が臨床導入されて以来,40年にわたり5-FUに代表されるフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍薬が中心的役割を果たし,至適投与方法,投与量,投与経路の選択を求めて臨床研究が続けられてきた.さらにbiochemical modulationを用いた効果増強の試みは成功し,leucovorin(LV)との併用は実地医療で汎用されている.しかしながら,1990年代以降,irinotecan(塩酸イリノテカン,CPT-11),paclitaxel(PTL),docetaxel(DTL),gemcitabin,oxaliplatin(L-OHP),capecitabine,S-1(tegaful+CDHP+gimeracil)などの新しい抗癌剤の出現により,消化器領域における化学療法は大きな変革を遂げつつある.
本稿では進行・転移・再発大腸癌および胃癌における化学療法について新しい抗癌剤を中心に臨床試験および市販後調査の結果と合わせて解説する.
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