Japanese
English
特集 消化器外科医に必要な低侵襲治療の知識
Endoscopic sphincterotomy(EST)およびendoscopic papillary balloon dilation(EPBD)の適応と偶発症の予防
Indication,complications,and their treatments of endoscopic sphincterotomy and papillary balloon dilation
田邊 麗子
1
,
家永 淳
1
,
外園 幸司
1
,
高畑 俊一
1
,
田中 雅夫
1
Reiko TANABE
1
1九州大学大学院医学研究院臨床・腫瘍外科学
キーワード:
EST
,
EPBD
,
出血
,
膵炎
Keyword:
EST
,
EPBD
,
出血
,
膵炎
pp.1209-1216
発行日 2006年9月20日
Published Date 2006/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101129
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要旨:内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)と内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)とではその特性が微妙に異なる.ESTは深部挿管が困難でも可能であることと膵炎の発症率が低いことが,また,EPBDは出血のリスクが低いことと,Billroth-II法などの胃切除術後の場合でも比較的容易であることが挙げられる.両者の主な偶発症には出血と膵炎があり,出血の予防としては,一般的な外科手術の際の予防措置に加え,11~12時方向への切開を心掛けることと,内視鏡用高周波制御装置の使用などがある.出血の際にはクリッピングなどの止血処置が行われる.膵炎の予防として,膵管ステントの留置に加え,EPBDの場合は硝酸イソソルビド(ISDN)の使用が行われている.
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