Japanese
English
特集 術中の出血コントロールと止血のノウハウ
骨盤内手術における出血コントロール
Bleeding control in intrapelvic surgery
萩原 明於
1
,
阪倉 長平
1
,
大辻 英吾
1
,
山岸 久一
2
Akeo HAGIWARA
1
1京都府立医科大学消化器機能制御外科
2京都府立医科大学消化器腫瘍制御外科
キーワード:
骨盤手術
,
静脈性出血
,
前谷理論
Keyword:
骨盤手術
,
静脈性出血
,
前谷理論
pp.1434-1440
発行日 2004年11月20日
Published Date 2004/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101080
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要旨:骨盤内手術の出血は静脈性大量出血を特徴とする.その原因となる要因は骨盤部血管の特殊性と手術視野の悪さである.これら2つの要因の対処として,つぎの(1)~(5)の処置をあらかじめ行っておけば,出血が起こりにくいのみならず,いざ出血した場合も容易に止血できる.具体的には,(1)骨盤内静脈を空虚に保つ工夫を実行すること,(2)乾いた手術野で丁寧な血管処理を行うこと,(3)血管処理の順番を誤らないこと,(4)細い静脈の結紮糸が抜け落ちないように糸針を用いて断端処理すること,(5)静脈性出血は慌てて鉗子で静脈を摑みにいかず,出血の勢いを弱めるまで局所止血剤を用い,正確で辛抱強い圧迫止血を行うこと,が重要である.
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