特集 小外科・外来処置マニュアル
Ⅷ.四肢・皮膚
92.小児の肘関節周辺骨折
笹重 善朗
1
,
下野 研一
1
Yoshiaki SASASHIGE
1
1中国労災病院整形外科
pp.284-286
発行日 2004年10月22日
Published Date 2004/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100868
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頻度
肘関節周辺の骨折は小児骨折のなかでも頻度が高い骨折の1つである.発生頻度では上腕骨顆上骨折の発生が最も多く,ついで上腕骨外顆骨折,尺骨近位部骨折,橈骨頭・頸部骨折,上腕骨内上顆骨折,肘関節脱臼・脱臼骨折などである.過去25年間に当科で治療を行った14歳以下の肘関節周辺骨折626例の内訳では,上腕骨顆上骨折53.4%,上腕骨外顆骨折20.1%で,両者が全体の約3/4を占めていた.以下尺骨近位部骨折8.9%,橈骨頭・頸部骨折4.8%,肘関節脱臼・脱臼骨折4.5%で,上腕骨遠位骨端離開,上腕骨内顆骨折はきわめて稀な発生であった(図1).
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