特集 急性肺塞栓症の最新診療
―外科手術後急性肺塞栓の予防―私たちはこうしている―聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院
舟木 成樹
1
,
阿部 裕之
1
,
萩原 優
1
Shigeki FUNAKI
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院心臓血管外科
キーワード:
深部静脈血栓症
,
肺塞栓症
,
弾性ストッキング
,
間欠的空気圧迫法
Keyword:
深部静脈血栓症
,
肺塞栓症
,
弾性ストッキング
,
間欠的空気圧迫法
pp.305-309
発行日 2005年3月20日
Published Date 2005/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100489
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要旨:一般外科手術後の肺塞栓症は,術中・術後に生じた深部静脈血栓が遊離し,肺動脈が塞栓子によって閉塞する疾患である.重篤な場合は不幸な転帰を招くこともあり,問題となっている.本症はわが国では発生頻度が低いと考えられてきたため,あまり重要視されなかった.しかし,手術症例数や高齢者の増加や腹腔鏡下手術の普及などで深部静脈血栓症のリスクが高くなってきており,その頻度が増加していることが推測される.肺塞栓症はその原因血栓の90%以上が深部静脈血栓由来である.それゆえ深部静脈血栓を予防することが肺塞栓症を回避するうえで非常に重要になる.本稿では,われわれが行っている予防法について紹介する.
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