カラーグラフ 内視鏡外科手術に必要な局所解剖のパラダイムシフト・8
腹腔鏡下胆囊摘出術
金平 永二
1,2
,
川西 勝
2
,
吉羽 秀麿
2
,
平野 勝康
2
,
太平 周作
2
Eiji Kanehira
1,2
1金平内視鏡外科研究所
2やわたメディカルセンター外科
pp.539-547
発行日 2005年5月20日
Published Date 2005/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100078
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はじめに
現在,開腹手術では常識であったことが腹腔鏡下手術では常識ではなくなり,開腹手術では無意識に行えていたことが,腹腔鏡下手術では意識を改革しなければ,またはほかの方法を用いなければ行えなくなっている.ここにパラダイムシフトが発生しているわけであるが,われわれはこのことを意識せずに日常的に腹腔鏡下手術を行っていることが多い.腹腔鏡下胆囊摘出術はいまや世界各国で広く行われており,手技も安定しているが,この標準手術のなかにも数多くの新しいパラダイムが存在する.これを再認識し理解することは,内視鏡下手術全体で起こっているパラダイムシフトを理解し,これを安全に施行するうえで大切な役割を果たすと考える.本稿では,内視鏡下手術の新しいパラダイムに関連する考察を交えながら,筆者らが行っている腹腔鏡下胆囊摘出術の基本手技を解説する.
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