Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
左半側空間無視を示した脳梗塞の1症例
Left Hemispatial Neglect
阿部 和夫
1
,
船内 正裕
1
,
河原崎 篤
2
Kazuo Abe
1
,
Masahiro Funauchi
1
,
Atsushi Kawarazaki
2
1大阪大学医学部神経内科
2かわらざき病院
1Department of Neurology, Osaka University
2Kawarazaki Hospital
pp.380
発行日 1996年4月1日
Published Date 1996/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900938
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症例 54歳,右利き男性。
1994年1月17日朝起床時に,視野の右端から左にかけて光るワッペンのようなものがゆっくりと横切ることに気づいて眼科を受診。眼科的に異常所見なしといわれ,そのまま放置していた。その後,左が見えにくいことに気づいたため,当科を受診した。
神経学的には,左半盲と著明な左半側空間無視とが認められた。失行,失認は明らかではなかった。脳神経系に異常はなく,筋力は左右差なく正常であった。小脳症状は認められなかった。感覚障害は認めなかった。MRIでは右下頭頂小葉を含む大脳皮質および白質での異常信号が認められ,脳梗塞と診断した。血管造影では,左後大脳動脈が描出されなかった。
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