Japanese
English
特集 脊髄上行路の機能解剖
脊髄を上行する感覚神経路の解剖
Anatomy of Ascending Sensory Pathways in the Spinal Cord
水野 昇
1
Noboru Mizuno
1
1京都大学医学部高次脳形態学講座
1Department of Morphological Brain Science, Faculty of Medicine, Kyoto Upiversity
キーワード:
somatosensory pathways
,
dorsal column nuclei
,
medial lemniscus
,
spinothalamic tract
,
spinocervicothalamic tract
,
lateral cervical nucleus
Keyword:
somatosensory pathways
,
dorsal column nuclei
,
medial lemniscus
,
spinothalamic tract
,
spinocervicothalamic tract
,
lateral cervical nucleus
pp.1125-1140
発行日 1990年12月1日
Published Date 1990/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900131
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認知過程に直接的に関わる体性感覚入力情報は,視床を介して,大脳皮質体性感覚野に達すると考えられている。脊髄神経領域からの体性感覚入力情報を視床へ送る役割を果たしているニューロンのうちで,一次求心性線維とシナプスするニューロンは後索核(溥束核と襖状束核)(DCN:dorsal column nuclei)と脊髄灰白質に分布している(ただし,一次求心線維を受ける外側楔状束核のニューロンのなかにも視床へ軸索を送るものがあるらしい26))。
DCNに連絡する上行性神経線維が主として後索を通ることはよく知られている。一方,脊髄灰白質から起こって視床に終止する神経線維は主として前索と側索を上行する。しかし,どのような感覚情報を伝える神経線維が,どの程度にまとまって,どの領域を上行するのか,正確にはわかっていない(図1)。
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