書評
—編集 安藤春彦—心身障害児への架橋 重複障害児の治療と指導
高松 鶴吉
1
1北九州市立総合療育センター
pp.1116
発行日 1986年12月1日
Published Date 1986/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205815
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愛知県心身障害者コロニー中央病院のスタッフらの手により「心身障害児への架橋」という本が出版された。内容は「重複障害児の治療と指導」という副題にも明らかなとおり,重複障害児の療育についてである。
障害を持つ子どもたちへのアプローチが,局所的なもの,あるいは一時的なものですむ場合は少ない。基本となる障害は発達初期に発生し,しかも多くは短期に解決できるものではないので,必然的にそれらは発達の過程で二次的,三次的な負の変化を引き起こしていく。まして障害が重複するような場合は各科を超える総合的な取り組みが必要になり,発達という時間的経過の中では,保育および学校教育という教育諸活動との綿密なチームプレイも必要になってくる。
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