Japanese
English
話題
薬剤とReye症候群
Reye Syndrome and Drugs
松田 一郎
1
Ichiro Matsuda
1
1熊本大学医学部小児科学教室
1Department of Pediatrics Kumamoto University Medical School
pp.1218-1219
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406205633
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Reye症候群は1963年,ReyeによりEncephalopa—thy with fatty degeneration of the viseraとして報告されたのが最初の報告で,いわゆる"中毒性脳症"のなかで最も典型的なものといわれている。この他にこの中毒性脳症を呈するものとして有機酸代謝異常症,中鎖,短鎖脂肪酸代謝異常症,全身型カルニチン欠損症などがあげられ,これらにはミトコンドリヤ機能障害が内在していると考えられている。これらでの臨床所見はReye症候群と類似性が強いので,Reye様症候群と呼称され,嘔吐,脳浮腫,意識障害,低血糖,高アンモニア血症,プロトロンビン時間延長,GOT,GPT上昇,遊離脂肪酸の血中上昇などである。
表1に全身型カルニチン欠損症を例としてあげ,Reye症候群との共通性を示した。
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