Japanese
English
総説
脳脊髄液の細胞成分と蛋白成分
A review on cerebrospinal fiuid cytomorphology and proteins.
伊藤 直樹
1
Naoki Ito
1
1千葉大学医学部神経内科
1Department of Neurology, School of Medicine, Chiba University
pp.631-642
発行日 1982年7月1日
Published Date 1982/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204961
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脳脊髄液(CSF)は主として脳室の脈絡叢で作られ,脳・脊髄・神経根の表面,つまりくも膜下腔を満たし,くも膜顆粒をへて,矢状静脈洞(一部は脊髄根周囲の静脈)より吸収される。CSFの全量は150ml,1日の産生量は500mlといわれている。CSFは中枢神経系,とくにくも膜下腔および脳室の病変を直接反映する。CSFを採取することは簡単なのでroutine化しているが,得られる情報量を考慮しながら,十分適応を弁えなければならない。
このreviewでは,CSF中の細胞と蛋白について,日常の臨床において重要と思われる点を中心に,最近の進歩についても述べる。
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