技術講座 病理
脳脊髄液の細胞診
小松 京子
1
,
藤山 淳三
1
,
宍戸-原 由紀子
2
1杏林大学医学部付属病院病理部
2杏林大学医学部病理学講座
pp.1073-1081
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103361
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新しい知見
脳腫瘍の分類:1979年World Health Organization(WHO)が中枢神経系組織腫瘍分類を刊行し,その後1993年,2000年の改訂を経て2007年に第4版が出版された.わが国では日本脳腫瘍病理学会と日本病理学会との共同編集により,WHOの第4版との整合性のとれた分類が策定され,2010年に脳腫瘍取扱い規約第3版が発刊された.これによりグリオーマはWHO gradeI~IVの4段階に分類され,とりわけ組織診断において,壊死の有無はgradeIVの診断根拠に重要である1,2).脳室穿刺や囊胞内容液における細胞診断の際にも,壊死物質の存在は重要な所見となる.
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