Japanese
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特集 脳脊髄液
髄液の産生と吸収
Production and absorption of the cerebrospinal fluid
佐藤 修
1
Osanmu Sato
1
1東海大学医学部脳神経外科
1Department of Neurosurgery, School of Medicine, Tokai University
pp.911-926
発行日 1981年9月1日
Published Date 1981/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204821
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I.はじめに
脳脊髄液の生体における存在意義は何かといつた設問は,今日まで公に問われたこともあまりなかつたし,また自と明確な解答をわれわれが今日有しているわけでもない。
しかし,外観は水とあまり変るところのないこの脳脊髄液(以下CSFと略す)がわれわれの日常の診療、研究と深くかかわり合つていることは,何人も否定することのできない事実でもある。例を挙げるまでなく,先天性奇形,変性疾患,炎症,血管障害、腫瘍,外傷,代謝疾患など,いずれをとつてもCSFに一部診断のよりどころを求め,CSFを介して治療を行い,かつまたCSFの処理に苦慮を重ねているわれわれであることに気付く筈である。
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