Japanese
English
特集 Disconnexion Syndromes
伝導失語の諸問題
On Conduction Aphasia
山鳥 重
1
Atsushi Yamadori
1
1神戸大学医学部精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Kobe University School of Medicine
pp.891-897
発行日 1979年9月1日
Published Date 1979/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204464
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I.はじめに
失語症の中で伝導失語の占める位置は従来から議論が多く分りにくい。伝導失語という症候群を認めない立場すらある。しかし,臨床的にこの型の失語症が存在することについてはまず議論の余地はない。
伝導失語の症候論としては,最近ではBrown4)のものが最も現実に忠実である。すなわち,理解は軽度障害されている。自発語はfluentでliteral paraphasiaに富む。復唱は理解の程度に較べて非常に悪くliteral para—phasiaが多い。命名も悪く復唱と同程度である。文字言語の理解はよいが音読は悪い。書字も悪くparagraphiaが多い。
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