頭部外傷—急性期のCT像

Head Injuries

　CTは頭部外傷患者の診断に際しても，他の頭蓋内疾患の診断に対すると同様有用である。CT出現当初はCT所見のみで脳神経外科医が手術することは稀で，血管撮影の所見を得て始めて自信を持つて手術にのぞんでいたようであるが，最近のCTの経験の積み重ねによりCT所見のみで手術が行なわれることも多い。むしろ侵襲の多い血管障害に時間を費し，手術の時間を失することは良策と言えない場合もある。以下に頭部外傷急性期のCT像を供覧し，そのCT診断の要点と問題点について述べる。