臨時増刊特集 目でみるトレーニング―新作問題248題とその解説
問題
頭部X線(67〜86)
大和田 隆
1
,
前原 忠行
2
,
水上 公宏
3
,
江口 孝
3
,
小林 直紀
4
,
澤田 徹
5
Takashi Ohwada
1
,
Tadayuki Maehara
2
,
Masahiro Mizukami
3
,
Takashi Eguchi
3
,
Naotoshi Kobayashi
4
,
Tohru Sawada
5
1北里大学医学部・脳神経外科
2東京大学付属病院・放射線診断部
3脳血管研究所美原記念病院・脳神経外科
4東京女子医科大学脳神経センター・神経放射線科
5国立循環器病センター・内科脳血管部門
pp.2194-2213
発行日 1982年12月5日
Published Date 1982/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218040
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71歳,女性.昭和57年5月24日,午前10時頃,自宅のベランダで洗濯物を干していて足をすべらせて転倒,左側頭部を強打した.受傷直後の意識消失はなかった.受傷時より頭痛はあったが約3時間後よりその頭痛は強度となった.嘔気,嘔吐はなかった.この頃より傾眠がちとなり当院に担送された.
入院時,血圧150〜100mmHg,脈拍52/分であり,他のvital signsも問題ない.意識は混濁しており痛み刺激に対しそれを払いのける程度.自発言語はない.右半身麻痺とBabinski's signを認めた.単純頭部X線では骨折は認めない.
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