Japanese
English
姿勢・位置異常アトラス11
外転神経麻痺
Abducens Paresis
有馬 正高
1
,
落合 靖男
1
Masataka Arima
1
,
Yasuo Ochiai
1
1鳥取大学医学部脳神経小児科
1Division of Child Neurology, Tottori University School of Medicine.
pp.918-919
発行日 1977年9月1日
Published Date 1977/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204122
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成因
眼球の外転障害は眼球運動異常のなかでは比較的多くみられるものである。核性と末梢神経性の二次neuroneの障害による場合と,筋性の場合がある。また,筋の廃用性萎縮をともなつたり,核,核間,共同視中枢,または,末梢神経などの同時障害,paradoxical innervationの存在などによつて単純な末梢神経性の外転麻痺とはいささか趣を異にする異常眼球運動を生ずる。
外転障害には先天性の場合と後天性の場合がしられている。先天性の場合,背理性支配,核の形成不全などがあるが,支配筋の形成も初期から侵されていると考えられる。後天性では,腫瘍,炎症,代謝異常,くも膜下,硬膜外,静脈洞,眼窩での機械的圧迫損傷,血管障害などがある。
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