書評
—平野 朝雄 著—神経病理を学ぶ人のために
生田 房弘
1
1新潟大学神経病理学
pp.1130-1131
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203960
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けだし書評というものは,極めて冷静客観的な立場の人によつて,その内容が評価されるべきものであろう。本書を一読し,二読しつつ,あえて私は3カ月の余を過してみた。にも拘らず,私の興奮は今日もなお少しもさめてはくれない。そして,本書のすばらしさ,そこに書かれている一語一語の重さの前に,評者としての資格など自分にはない本であることを,しみじみ悟らされた。
今は,率直に,一読者として,思うままを述べさせていただこう。このようにすぐれた神経病理学書が,世界に先がけて,日本で出版された深く厳しい歴史的背景は荒木淑郎先生による本書の「序」と,著者による「まえがき」を読まれるとき,強い感動を以て理解されると思う。
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