Japanese
English
総説
Precerebellar Nucleiへの求心線維—最近の知見と問題点
Afferent Fibers to the Precerebellar Nuclei
水野 昇
1
,
中村 泰尚
1
,
岩堀 修明
1
,
伊藤 和夫
1
,
佐藤 学
1
,
小西 昭
2
Noboru Mizuno
1
,
Yasuhisa Nakamura
1
,
Nobuharu Iwahori
1
,
Kazuo Itoh
1
,
Manabu Sato
1
,
Akira Konishi
2
1京都大学医学部解剖学第一講座
2京都大学医療技術短期大学部
1Department of Anatomy, Faculty of Medicine, Kyoto University
2College of Medical Technology, Kyoto University
pp.1053-1080
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203951
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I.はじめに
小脳皮質に直接達する神経線維を送る脳幹神経核のなかで,大脳──小脳回路5,25,167,182)の形成に直接的に参加するものがとくにprecerebellar nuclei(前小脳性神経核)として統括される。通常,橋核・橋被蓋網様核・オリーブ核・外側網様核・傍正中網様核・舌下神経周囲核群(舌下神経前置核・介在核・Roller核)等がこれに数えられる。小脳皮質への入力系をみると,一般体制求心系にとどまらず,前庭系・聴覚系・視覚系等の特殊体制求心系や一般内臓求心系にまでおよんでおり,これらにさらに大脳皮質からの遠心系をはじめとするいわゆる下行性神経路からの入力が加わる。したがつてprecerebellarnucleiへの入力系も多彩であり決して大脳皮質性のものだけにとどまらない。以下ではpre—cerebellar nucleiのうちでもっとも代表的な橋核・外側網様核・オリーブ核についてそれぞれへの入力系を主として形態学的所見にもとづいて概観する。
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