新しい視点をさぐる 薬物療法のBlind Spots
ヘパリン療法とその問題点—最近の症例と知見から
鈴木 重統
1
,
長谷川 淳
2
Shgenori Suzuki
1
,
Hiroshi Hasegawa
2
1北海道大学医学部産科婦人科学教室
2北海道大学医学部第一内科学教室
pp.347-351
発行日 1978年5月10日
Published Date 1978/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205829
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血液凝固〜線溶系の均衡の乱れは,産婦人科とくに産科領域においては急激にあらわれることが多い。いわゆるHypercoagulability (過凝固性)が,DICの根底にあることは論をまたないところであるが,これに対処する場合,ヘパリンをとるか,Aprotinin製剤をとるか,あるいはUrokinaseを用いるかの判定は必ずしも容易ではない。すなわち,各々の特徴を良く理解して適応を誤らないことが肝要であろう。
本項では,自験例に沿ってヘパリン療法を中心に概説し,その問題点を浮き彫りにしてみたい。
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