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「編集後記」に代えて
「脳と神経」編集室
pp.1039
発行日 1975年9月1日
Published Date 1975/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203777
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暑い日が続く。
暑いと言えば,真夏に必ず話題になるのが"光化学スモッグ"である。8月1日付の毎日新聞によると,ことし全国で発令された光化学スモッグ注意報は,警報も含めて,7月15日までに82回で,昨年同期の154回よりも減つているが,届出被害者数は17,435人と,昨年同期の13,517人を大幅に上回つており,1回当りの被害数の多発がことしの特徴なのだそうだ(環境庁調)。そしてこの光化学スモッグに,北里大学医学部神経眼科の石川哲教授を中心とする研究グループが挑戦し,光化学スモッグが涙の成分を変化させ,目の角膜を損傷することをつきとめたと同紙では報じている。又,何度もこの被害を繰り返して受けた場合,どの程度人体へ影響をもたらすかについては今後の研究を待つそうだが,石川教授は永年「中毒性眼疾患」(本誌前号総説参照)についてなど,この方面の研究業績は広く知られるところで,今後の追究が期待される。
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