症候群・徴候・23
Raymond-Cestan (レイモン・セスタン)症候群
平山 恵造
1
1順大脳神経内科
pp.983
発行日 1974年10月1日
Published Date 1974/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203606
- 有料閲覧
- 文献概要
日本の或書に本症候群は「片麻痺患者において病巣と反対側に半身不全麻痺と知覚障害を,同側に小脳症状と眼筋麻痺のあるものをいう。Cestan's syndromeまたはCestan—Chenais syndromeともいわれる。Raymond Cestanはフランスの神経科医,1872-1933」とあるが,これはいろいろな点で著しく間違つている。
この症候群はJ.M.Charcotの後継者であるF.Raymond教授(1844-1910)と,その弟子MarieRaymond Cestan (1872-1932)の二人の記載(仏,1903)になるもので,Cestan-Chenais症候群については本欄〔6〕(26巻,2号,191頁)で既に解説した。何れも1903年の報告であるが,Raymond-Cestan症候群はその前1901年に発表され,1903年に第3例目の剖検例により確立したということが出来る。
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.