書評
—F. Homburger W.G. Bingham, Jr. 編—Progress in Experimental Tumor Researcn : Vol.17—Recent Advances in Brain Tumor Research
佐野 圭司
1
1東京大学
pp.320
発行日 1973年3月1日
Published Date 1973/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203290
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本書は1970年Ohio州立大学の100年祭の事業としてColumbus,Ohioで行なわれたBrain TumorSymposiumを1巻にまとめたものである。Ohio大学のグループ(Ko—estner,Swenberg)とZülchの教室のWechslerにより同大学に作られた脳腫瘍ratの大きなColonyを材料として多彩な研究が行なわれているが,これはそれを中心として組んだSymposiumのようである。
まず,Koestner,Swenberg,We—chslerがDruckrey により開発されたN-nitrosoureas (MNU, ENU)によるratの脳腫瘍についてしるしている。かかるresorptive carcino—gensは自然界にも広くみられ,人脳腫瘍の発生にもかようなmecha—nismの可能性がないとはいえないので,移植脳腫瘍に比し,はるかに重要な材料といえるであろう。
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