書評
—Stephen C. Bondy・他著—Sensory Deprivation and Brain Development:The Avian Visual System as a Model
朝倉 哲彦
pp.980
発行日 1972年8月1日
Published Date 1972/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203166
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知覚遮断が生体ことに脳の機能に重大な影響を与えることは,よく知られているところである。健康な人間を暗室内に閉じ込めておくと妄想・幻覚が出現することも知られ,知覚遮断の生体に及ぼす影響は宇宙医学の重要な課題ともなつている。
一方,等者らも盲人脳波の特徴を検討したり,あるいは視覚・聴覚遮断のてんかん源性焦点の形成・消長に対する影響を追究してきた。ところが,これらの現象的な解析に対して,Bondy (コロラド大学神経学教室〉とMagolis (ロシュ分子生物学研究所)によつて,Brain and Be—havior Research, Monograph Seri—es Vol.4.としてまとめられた本書には,知覚遮断の脳の発達に及ぼす影響という,より構造的な実験的解析がなされている。
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