Japanese
English
筋組織化学アトラス12
先天性ミオパチー(2)
Congenital Myopathy
木下 真男
1
Masao Kinoshita
1
1東邦大学第二内科
1The Second Department of Internal Medicine,Toho University,School of Medicine
pp.348-351
発行日 1971年4月1日
Published Date 1971/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202879
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正常の場合筋の発生は出生までに完了し,出生後のヒトの筋肉に胎児性の筋(本アトラス第1回参照)が見られることは特殊の場合をのぞいてはあり得ない。myotubular myo—pathyは患者の生検筋中に胎児筋と似た線維が多いことから筋発生の休止と考えて命名したものであるが,この考えには多くの反論がある。これは一応は先天性ミオパチーの中に入れられているが,患者の中には明らかに正常な発育を示し,途中から発症したと考えられるものもあり,その意味から必ずしも先天性といえない。またmyotubeは発生の途中のみでなく,筋の再生の途中でも多数出現するものであるからもしarrestという考えが正しいとしても発生ばかりでなく再生のarr—estも当然考えなくてはならない。そのほか全く別の機序によつて中心部に異常が生じた結果の可能性も今のところ未だ否定できない。
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