書評
—本多 虔夫 著—写真でみる神経学的検査法
都留 美都雄
1
1北海道大学
pp.190-191
発行日 1971年2月1日
Published Date 1971/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202860
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神経学を勉強するに当つて,最も難しいことの一つは神経学的検査法の勉強である。このことは他の身体的検査法についても同様であるが,特に神経学的検査法では,一般になじみが薄いことなどが原因となつて,さらにその困難さが増しているようである。
現在では,神経学的疾患を扱つているところも増えてきているし,そのようなところでは多くの症例を経験し,先輩の指導の下に各種の神経学的検査法を修得する機会も増えてきている。しかしながら,そのようなところでも多種の神経学的陽性所見を経験するには,ある程度期間が必要で,短期間の間に種々の陽性所見を有する症例を数多く経験するということは,必ずしも容易ではない。特に学生の間,あるいは卒後研修の短期間について,種々の神経学的疾患や種々の神経学的所見を多数経験することは困難なことである。
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