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胎児第4週ごろ発生するno—tochordからchordomaは生ずるが,notochordは7週ごろ消失するのに,それが遺残してchordomaとなる。男子は女子の3倍。年齢に関わらない。中枢神経腫瘍の1%ぐらい,軟,粘液に富み,発育はのろいが浸潤性で悪性。切除後局所再発多く,radio-resistant。Willis (TheSpread of Tumors in the HumanBody 1952, pp. 99)では全身転移の8例をあげているが,かかる広汎転移はまれ。さて著者はLondonHosp.で40年間に7例を経験した。症状は長期の疼痛(仙部,脚へ放散),便秘,未期には尿貯留。有痛,軟の腫瘤を直腸から触診。menin—gocele,他部腫瘍転移と鑑別のこと。(1)47♂,3カ月来疼痛,腫脹。尾椎部に発生,切除。1年後健存。(2)34♀,20年来,L1-S1, 1ami—nectomyで不完全摘除,4年後,痺痛を残し生存。(3)43♂, 3カ月来,仙椎下部,10cm長の腫瘤laminectomy。再発。20カ月後死亡。(4)55♂,11カ月来疼痛,3カ月来腫脹,仙椎下部,S3—S4をリプレースし直腸浸潤,摘除,再発,10カ月後死。流域リンパ節,肋膜,肺に広汎転移。(5)68♂,疼痛,排尿障害にて来院,仙椎,切除,Co60,3年後死。(6)67♂,6カ月来の愁訴,S下部,切除Co60,1年後健,ただし手術創に小再発。(7)53♂,5年来疼痛,半年来排尿障害。S下部。1929手術,所見不明。髄膜炎死。以上だが,診断はX-P。細胞診。生検。治療は大きいものはposterior approach,他は前方から切除,S結腸,直腸を遊離させる。ここでcombined app—roachもよい。術後radiotherapyを行なうが,希望少ない。MayoCLの報告(Proc. Staff Meet.MayoC1. 27:73, 1952)で10例中,5年生存10%。McCarty (SGO 113:591, 1961)(これもMayo C1.である)の18例では55%,Higginbotham(Cancer 20:1841, 1967)30例では43%の5年生存。
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