--------------------
あとがき
萬年 甫
pp.1312
発行日 1968年12月1日
Published Date 1968/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202485
- 有料閲覧
- 文献概要
本年の最終号をお届けする。本年は医師の卒後研修をめぐる紛争で明け,その余燼の中で暮れてゆこうとしている。編集者のいずれもこの渦中にもみぬかれ,惨憺たる目にあった。研究の上でも少なくも筆者にとつてはまつたく不毛の1年であつた。多くの方々もそうであつたのではないかと想像している。この空白が10年,20年後に大きく増幅されぬよう大努力が必要であろう。来たるべき年はいくらかでも明るさの漂う年であつて欲しいとそれをのみ願つている。
今回の医学部関係の紛争の発端は卒後研修問題である。よい医者をつくるにはわれわれ基礎医学にたずさわるものも大いに責任を感じなければならないが,それにしても臨床にたずさわる責任者の方々の多くがあまりにも傍観者的であるとの感をぬぐいえない。もつと真剣に取組んでいただきたいと思う。
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.