書評
—高崎 浩 著—腹部症状を伴う脳脊髄炎症
椿 忠雄
1
1新大
pp.564
発行日 1968年6月1日
Published Date 1968/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202385
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腹部症状を伴う脳脊髄炎症というのは,約10年前からわが国でその多発性が注目されたきわめて特異な病気である。一般には,スモン病とかSMONという名前がよく用いられているが,これまでには報告者によりいろいろの名前で呼ばれている。これらを統一するため厚生省の研究班では一応本書の題名になつた病名を用いてきた訳である。
著者の高崎教授はわが国でこの病気に一番早く注目された方である。もちろん世界でも一番早い。高崎教授よりも先にこの病気の例を報告された方はあるが,この病気の特異性に注目した同教授に,この栄光が与えらるべきであろう。同教授はその後も継続して本症について研究され今日に及んでおり,この疾患に関する第一人者である。
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