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I.はじめに
脳神経疾患の補助診断法として,脳血管撮影法はいちじるしく進歩普及したが,椎骨動脈直接穿刺法による椎骨脳底動脈造影は,頸動脈穿刺法に比して技術的にきわめて困難であり,種々の造影法が考案,実施されている。また最近種々の脳血管性障害の原因として大動脈弓を含めた頭蓋外大血管の閉塞が,外科的治療の可能性からも穴きな問題となっている。私どもはAmplatzおよびHarner1)らによる経皮的鎖骨下動脈穿刺法を行なつて,穿刺技術の容易なこと,患者に与える苦痛,副作用,写真の鮮明度および頭蓋外動脈の全走行を造影しうることなどで本法がすぐれた方法であることを認めた。本論文では私どもが経験した35例について,特に椎骨脳底動脈の正常像および近位動脈を含めた異常所見にふれ,さらに異常所見を呈した症例7例を報告する。
Percutaneus subclavian artery puncture method for cerebral angiography was applied to 38 cases and 35 cases were successfull.
The normal features of vertebrobasilar system and its variation were discussed and some abnormal find-ings seen in subclavian steal syndrome, basilar and posterior cerebral artery occulsive diseases, and poste-rior fossa tumors were reported.
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