特集 脳幹の解剖と生理
脊椎動物脳幹の基本構成
正井 秀夫
1
1横浜市立大学医学部解剖学教室
pp.457-464
発行日 1967年5月1日
Published Date 1967/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202208
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I.はじめに
一般に脳の形態構成のなかで,その基本的設計は遺伝的に制約されて作られ,他方,環境と生活様式の影響で,ある部分は発達し,長い時間的経過の間に働きをするのにもつとも適当した形態をとるようになる。したがつて,脳の形態はその機能と密接な関係をもつている。神経管に由来する各種脊椎動物の脳のなかで,大体類似の形態を示す脳幹について,個体発生ならびに系統発生の見地から,その基本設計を検索し,さらに,動物の生態との関係について研究した。ただし,脳幹と関連する大脳皮質および小脳についても少し述べる。
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