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特集 間脳・下垂体の腫瘍(第24回日本脳神経外科学会シンポジウム)
脳下垂体部腫瘍
Tumors in the Pituitary Region
桑原 武夫
1
1東京大学医学部脳神経外科
pp.603-611
発行日 1966年6月1日
Published Date 1966/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202061
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I.緒言
下垂休部腫瘍は脳腫瘍全体の約20%を占め,しかも種類は多く12,3種類におよぶ。さらに,視交叉症候などの神経症候のほかに種々の内分泌症候を呈し,脳神経外科の臨床においてはなはだ興味深い重要な疾患である。そして,この部の腫瘍にたいする治療成績は最近いちじるしく向上してきている。これが,本シンポジウムに取り上げられた理由であろう。
東大脳神経外科において,昭和40年7月までに経験された下垂体部腫瘍は第1表のごとくである。これは同時期の全脳腫瘍2,393例のやはり20%に一致している。これら症例の臨床経験および遠隔成績の調査からつぎの諸点について述べたいと思う。
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