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特集 神経学諸領域の国際学会を顧みて
第8回国際神経学会
The Eighth International Congress of Neurology
茂在 敏司
1
Mozai Toshiji
1
1東京大学医学部中尾内科
pp.16-17
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201973
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神経学会のあらまし
第8回国際神経学会は9月にウィーン,ホーフブルグの大会議堂(写真)で開催された。会長はProf.H. Hoffであった。公用語は英独仏の三カ国語で,シンポジウムの行なわれた大講堂においてのみこの三カ国語による同時通訳が行なわれた。会期は5日から10日までの6日間であったが,この間に神経学会と併行してFulton Societyの第2回シンポジウム,National Multiple Societyのシンポジウム,てんかんに対する国際会議などがあり,またたとえば特定の人達による脳浮腫に関する討論などの小さな集まりがあつた。こうした会を私自身が聴講したわけではなく,また特別の人々しか出席が許されなかつたものもあるが,こういった付属した集まりにより,あまりに大きすぎて学問的討議では欠ける傾向のある神経学会がより充実されているように感ぜられた。
さて.私自身は毎日神経学会に出席していたが,シンポジウムと自由演題(Free communication)が同時に3〜5会場に分れて行なわれ,それらの会場から会場へ移動することも多く,また語学の点でも不足し,特に同時通訳のない自由演題では理解できないものも少なくなかつた。この感想もきわめて雑駁なものであるそしりをまぬがれぬだろうが,大方の御寛容を乞う次第である。
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