学会レポート 第23回日本脳神経外科学会
講演抄録・討論・総括・II—一般演題〔82〕〜〔148〕
先天異常・生化学—一般演題〔121〕〜〔127〕
細田 誠治
1
,
田中 憲二
1
,
高垣 衛
1
,
伊藤 和文
1
,
新井 洋右
1
,
朝倉 哲彦
2
,
厚地 政幸
2
,
横山 陽二
2
,
尼子 春樹
3
,
山本 節
4
,
池田 正尚
5
,
井街 譲
4
,
西崎 敬四郎
4
,
原 隆夫
6
,
中沢 省三
6
,
谷村 憲一
6
,
植木 幸明
6
,
高山 重信
7,9
,
外山 良子
8
,
森 信胤
10
,
遠藤 英二
10
,
熊谷 祐二
10
,
都留 美都雄
11
,
長島 親男
12
1順大第2外科
2鹿大神経科
3鹿大秋田外科
4神戸大眼科
5京大第2外科
6新大脳神経外科
7国立東京第1病院外科
8国立東京第1病院検査科
9国立東一
10日大第2生理
11北大脳神経外科
12茨城県立中央病院
pp.390-393
発行日 1965年4月1日
Published Date 1965/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201830
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〔121〕小頭症の外科的研究(第1報)
従来,小頭症(頭蓋狭窄症)の外科的療法には多くの手術方法が報告されている。私達の教室でも過去3年間に8例の本疾患患者に現在まで行なわれてきている各種の手術法を施行してきたが,いずれも手術侵襲度が大きいにもかかわらず効果はあまり期待し得ないので次のごとき手術法を試みるとともに本症の原因をさぐる上からも病理組織学的に追求した。
すなわち,手術法は全身麻酔の下に大泉門部に一致する頭正中線に皮膚切開を加え,頭皮を骨膜より遠位にまで剥離し,大泉門部に一致して骨膜を切りこれを8×8cmの大きさに切除する。さらにLuer氏鉗子で大泉門部より骨をかじりながら矢状縫合,冠状縫合の方向に拡大し,5×5cmの大きさに骨を切除する。ついで切除骨縁をシリコンメッシュで被覆し,これを近時注目されている接着剤アロンアルファを用いて固定させ,皮膚を2層に縫合して手術を終る。本手術では約20cc前後の出血をみるにすぎず手術侵襲きわめて少なく,術後管理も非常に容易である。
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