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従来グリシン・ビタミンE・混合アミノ酸などが熱心に応用されたが特に卓効をあげるわけにゆかなかつた。Dowben (Nature 184:1966,1959)が筋ジ鼠にanabolic steroidを用いて生命延長効果を認め,臨床例に応用して(Arch. int Med.107:245,1961) norethandroloneに効果なく,ついで1—methyl—Δ′—androstenoioneを37例に用い(NewEngl, J. Med.268:912,1963)6-8週後に明らかに筋力増加し,血清aldolaseなどの酵素に改善を見ることを確めた。これはdouble—blind法で正確に行なわれ,本症治療に活面をみいだしたものである。Barwick (Neuralogy l3:12,1963)は各型の筋で40例にdouble—blind法で,methandrostenoloneおよびnandroloneを応用した。先のDowbenにはステロイド副作用がみられたが,Barwickには副作用がなく,6ヵ月後に筋力を検してanabolic steroids不適という結論を得た。DowbenとBarwickとでは使つたステロイドが違うものであつたが,ここに改めて,anabolic steroidの本症に対する効果が吟味されなくてはならなくなつた。これ以外の新しいステロイドを使つて見る必要もある。Thomson (J. Neu—rol. Neurosurg. Psych.26:111,1963)は別の本症治療法を考案している。Laevadosin (nucleotide—nucleoside preparation)をDuck—enne型,pseudohypertrophy形など11例に用い(初め5日静注,次の5日筋注,以後経口的),治療後にSGOT aldolase等の酵素活性度が有意に低下し筋力にある程度改善がみられたという。この報告にはコントロールが欠けている。Dubowitz(Lancet 1:1376,1963)も指摘するように,もう少ししつかりした検討が他からでることが望ましいが,英国の雑誌にはLaevadosinの広告が大きくでている。
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