病気のはなし
筋ジストロフィー
村上 俊一
1
1東京大学医学部附属病院分院検査部
pp.196-206
発行日 1997年3月1日
Published Date 1997/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903003
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新しい知見
骨格筋の著明な変性・壊死を示す遺伝性疾患として筋ジストロフィーは古くから知られていたが,その発症のメカニズムは長らく不明であった.1980年代後半にデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者において細胞骨格蛋白の1つであるジストロフィンの欠損が発見され,責任遺伝子の染色体上の局在も明らかになった.近年,筋ジストロフィーの他の病型(Emery-Dreifuss型,肢帯型の一部,先天性の一部,筋緊張性など)の責任遺伝子の染色体上の局在・DNA異常および遺伝子産物(蛋白)の欠損・異常が明らかとなり,疾患そのものの発症機序も解明されつつある.
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