Japanese
English
特集 脳の生化学
犬の実験的てんかん症およびその痙攣誘発について
AN EXPERIMENTAL EPILEPTIC SEIZURE IN DOGS AND INDUCEMENT TO CONVULSION
栖原 六郎
1
,
高下 弘夫
1
,
青島 健
1
,
関 園子
1
,
渡辺 京子
1
,
伊藤 東洋司
1
,
原 喜久江
1
,
三浦 きみ
1
Rokuro Suhara
1
,
Hiroo Takashita
1
1日本大学歯学部生理
1Dept. of Physjology, Nihon Univ. School of Dentistry
pp.481-482
発行日 1962年6月1日
Published Date 1962/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201265
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- Abstract 文献概要
実験的てんかん犬を作成するため,外傷,アルミナクリーム等を用いる方法がある。これには数ヵ月を要することはすでに知られている。しかし化学物質を用い,きわめて短期間に痙攣発作を惹起する動物のてんかん作成は未知のこととされている。
今回著者らはEdward Mellanbyによつて見いだされたMethionine誘導体を,直接犬の中枢神経系に投与する方法により実験を試みたところ,そのうちMethionin Sulfoximine (M. Sと略す)がもつとも間代性痙攣の発来を認めることができ,しかもその際の特徴としてあげられることは,痙攣臨界量が,すなわち致死量であること,またこの場合の痙攣潜時が数時間から数十時間の長時間を要することなどであり,著者らはこの痙攣を特にM. S痙攣と名づけ呼ぶこととした。
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