Japanese
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特集 定位脳手術
定位脳手術
STEREOTAXIC ENCEPHALOTOMY
陣内 伝之助
1
Den nosuke Jin-nai
1
1岡山大学医学部外科
1Dept. of Surgery, Okayama University, Medical School
pp.5-12
発行日 1962年1月1日
Published Date 1962/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201173
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定位脳手術の本質は,頭蓋をあけることなく定位的に脳髄の特定部位を破壊する方法であり,従つて侵襲の少ない利点はあるが,直視下手術でないために,どうしても的確を欠くという免れることのできない欠点がある。
ご承知の如く定位脳手術の方法には二つの考え方がある。一つはPEGによつて知り得た脳室の特定部位を基準にとり,レントゲンcontrolのもとで針先を目的の位置に達せしめる方法で,直接脳室と脳の相関により位置を決定する方法である。この方法は頭蓋との相関を必要とせず,手術装置の頭蓋への固定は簡単で,単に持針装置としての役目のみで足りるという利点はあるが,一方外側より判断できる基準点が確定していないために,常にPEG像を参考にしながら針を進めねばならない。従つて実施に時間を要し,また針の刺し直しによる脳損傷が多少とも多くなる欠点がある。
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